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映画「ICHI」女版の座頭市(瞽女の綾瀬はるか)

映画「ICHI」を観ました。

 監督:曽利文彦
 脚本:浅野妙子
 出演:綾瀬はるか、大沢たかお、中村獅童
 公開:2008年10月


綾瀬はるか主演の映画。女版の座頭市です。
暗い、暗い、暗い映画でした。

暗いだけじゃない。腹は立つし、食欲は無くなるし、寝て冷めても暗い気持ちを引きずり、こんな気持ちにさせるなんて、綾瀬はるかちゃんもあの難しい役をよく頑張りましたよ。拍手です。

私は、この映画で、『瞽女(ごぜ)』の存在を初めて知りました。
今まで知らなかったことが恥ずかしいです。ごめんなさい。

瞽女さんは、盲目の女性旅芸人です。

昔は、障がい者の福祉サービスなんてなかったから、誰かに甘えて生きていくことはできません。自分の力で生きていかなければなりませんでした。

瞽女さんは、三味線をたずさえ、村々を回り、音楽を披露します。江戸時代まで全国各地で活躍されていました。明治から昭和初期にかけては、新潟を中心に活躍しました。

生きてる限り、全部修行だと思ってきましたが、
今度生まれてくるときは、たとえ虫になってもいい、
目だけは、明るい目をもらいたいんだ。


これは、最後の瞽女である小林ハルさんの言葉。
小林ハルさんは2005年に永眠されました。
大変な苦労をされたんでしょうね。
2001年の知ってるつもりで放送されたみたいです。


綾瀬はるかは、その瞽女さんの役です。

瞽女さんは瞽女仲間と一緒に共同生活を送っているんだけど、瞽女の間には、男性と関係を持ってはいけないという戒律があり、たとえ、それが無理矢理レイプされたとしても許しては貰えず、この掟を破ったものは一座を追い出され、「離れ瞽女」になり、ひとりぼっちで生きていかなければなりません。

綾瀬はるかは、瞽女は瞽女でも「離れ瞽女」。
ひとりぼっちで旅をする孤独な瞽女さんでした。

こんな厳しい世界は映画の中だけだろうと思っていたら、本当に、瞽女さんたちの戒律や生活は厳しかったみたい。悲しいことに、目の見えないことで強 姦されることもあったようで、そして、映画と同じように本人の不注意ということで破門にされたみたいです。

女性ならわかりますよね。悲しすぎます(・_・、)
目の見えない力の弱い女性を乱暴するなんて許せません!

ずっと孤独な旅をしていた女座頭市(綾瀬はるか)は、目が見えないから、明るいのか暗いのかわかりません。孤独なので、生きているのか死んでいるのかもわかりませんでした。でも、藤平十馬(大沢たかお)との出会いで、変わっていきます。

大沢たかおが格好悪いけど格好いいの。
彼と子役の子がいなければ全く救いのない映画でした。

原作は子母沢寛の座頭市物語。
原稿用紙にすると20枚程度の短い作品なんだとか。座頭市と言えば、勝新太郎だけど、勝新太郎の座頭市シリーズは、そんな短い物語から生まれていたんですね。知りませんでした。この年になっても、知らないことばかりで、勉強になります。

【映画】ちょっぴりネタバレ感想