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「温室デイズ」を読んで思い出したイジメ体験

小説「温室デイズ」を読みました。
著者:瀬尾 まいこ

中学は荒れていた。
不良たちが我が物顔で廊下を闊歩し、
学校の窓も残らず割られてしまっている。
教師への暴力は日常茶飯事だ。

3年生のみちると優子は、
それぞれのやり方で学校を元に戻そうとするが・・・。
2人の少女が起こした、小さな優しい奇跡の物語。



元中学教師、瀬尾まいこの小説。
(温室デイズを出版したときは現役の先生)

イジメと学級崩壊の話でした。
温かいタイトルなのに重たい小説でした。

先生が書いた「いじめ小説」だからリアルなのですが、
中学生の体験談を読んでいるようなリアリティーがあり、
最初は苦しかったけど読み始めると止まらなくなりました。
心に痛みを感じながら一気読み。

主人公は中学3年生のみちると優子。
二人は小学校の時も学級崩壊を体験しています。
ある事がきっかけで、いじめの標的になってしまった優子。
優子を守ろうとしたみちる。

今度は、守ったみちるが、いじめの対象となってしまいます。
みちるへのいじめはどんどん陰湿化し、
耐えられなくなった優子は逃げることを選びます。
一人になったみちるは、耐えて耐えて耐えます。
地獄のような毎日から逃げません。

一人になりたくてなるのと、一人にされるのとはわけが違う。

自分の意思で逃げなかった、みちる。
私がみちるならどうするだろう?
今の私なら逃げるだろうな。
老い先短い人生。アホらしくてやってられない、と間違いなく逃げる。
でも、昔の、中学生の頃の私は、たぶん逃げないんだろうな。

私も、小学生の頃、クラスの男子に虐められました。
低学年だったから、よく覚えてなくて、
幸いなことに、腐ることなく、トラウマにもなってません。
ただ、母や友達から、100回くらい「あの頃は・・・」
と聞かされたので、忘れられない出来事にはなってます。

校内暴力が社会問題になっていた頃、私は思春期を過ごしました。
しかし、私が通った中学校と高校は、とても平和でイジメとは無縁。
イジメられたこともなければ、イジメたこともないし、
イジメを目撃したこともありませんでした。

どちらかというと学校より家庭のほうが荒れていたので、
私にとって学校や友人は有り難い存在でした。
友達がいてくれたからヤンキーにならなかったのかなぁと思う。

「朱に交われば赤くなる」という諺がありますが、
人間は、とくに10代は、環境からの影響を受けやすいです。
勉強する友達に囲まれたら、勉強に興味を持つようになるだろうし、
友達が悪い遊びをしていれば、一緒に遊ぶようになるかもしれない。

いじめられたら環境を変えるのは、選択のひとつだと思う。
それは大人になっても同じ。
1年、2年、3年と我慢し続けているのなら、変えていいと思う。
逃げられないこともあるけど、変えられるのなら変えていいと思う。

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