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親友さまへ  (KIKIより)
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私たちが出会った日、覚えてる?
正直、わたしはもう覚えてないよ笑
だって、15年も昔のことだもん。
もう忘れちゃった。

ずっと、君と一緒にいたよね。
あの頃は、いつだってわたしの隣には君がいたよ。

ずっと君と一緒に生きてきたけど、
高校に入って、
君の手を最初に離したのは、
やっぱりわたしだった?

本当は、
今もまだずっと一緒にいたくて、
わたしが君の一番の友達だって、
そう思っていたいんだけどね。

だけど本当は、
ずっと分かってたよ。
もう、そんなことないよね。
知ってたよ、そんなこと。

やり直したいけど、
わたし、たぶん、
何回やり直したって、
君がいない未来を選ぶと思うよ。

ねぇ、覚えてる?
毎日、朝も帰りも一緒で、
習い事も一緒にいったね。
部活も一緒で、
何もかもが一緒。
趣味も君にもらった。
何もかも、
君にもらったの。

いっぱい話したよね。
君とこうしない日がくるとか、
考えたこともなかった。
永遠に一緒なんだと思ってた。

毎日、
愛してるよって言って笑ったね。
毎日、
君のいる教室に、
そう叫んでいたっけ。
周りはもう慣れっこでさ、
また来たって笑われた。
だけどわたしは、
本当に、
愛してるなって思ってたよ。

これは恋とか、
そんなんじゃなかったけどさ、
それでも限りなく、
恋に近かったよ。

もし、私たちが、
女同士じゃなかったら、
私たちきっと恋人同士だったよ。

でも、わたし君と友達でよかった。
親友でよかった。
一生、
友達でいられるから。

これからも、
またこれまでの何倍もの人に出会って、
君もわたしも変わっていくんだろうけど、
それでもわたし、
君みたいな人に出会えることは、
もう一生ないだろうなって思います。

君の全てが好きで、
君の全てに憧れてた。

君みたいになりたくて、
ここまで追いかけてきたけど、
流石にもう、お別れだね。

15年間、いろいろあったね。
本当に、いろいろ。

昔はなんだって君に話せたけど、
今は、
それを背負わせるほど親しくない気がするし、
君の負担になるだけだらうから、
もうなにも言わないよ。

ただ、本当にそばにいたかっただけなんだ。
今君のとなりにいるのは、
わたしじゃないけど。

でも、
わたしと一緒にいた時間は、
無駄じゃなかったよね?
あのときは、
君も幸せでいてくれたよね?

そういうことに、
してもいい?

たまに、
君といたときのことを夢に見たり、
君といる冒険ものの夢を見たりします。

君に夢を語ったり、
君に冒険ストーリーを語っているうちに、
いつしかそれが、
本当にわたしの夢になりました。

いつか、
もっとわたしが大人になって、
君も大人になって、
また昔のこと話すことがあったら、
そのときは、
ちゃんと伝えられるかな。

本当はずっと、
一緒にいてほしかったんだ、って。

さよなら、じゃないけどね。
ここで一区切りだよ。

親友の、君へ