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先生さまへ  (まみより)
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私、先生のことが好きです。

先生に恋をするなんて不毛だと知っていました。
でも、先生は私を見て笑ったんです。
その瞬間、ぜんぶどうでもよくなってしまいました。

ずっとずっと好きだったんです。
せっかく、あなたの生徒として良くしてくださっていたのにごめんなさい。
いつもそっけない態度をとったり、心にもないことばかり言ってしまってごめんなさい。
それ以上にもっと失礼なことばかりしてしまってごめんなさい。
ほかの子たちみたいに、ふざけて名前で呼びたいけど、私にはできません。
私は本当に先生のことが好きだからです。

夜の電気の消えた、私と先生だけの教室で、先生の眼鏡は外の光で光っていて、何も考えれないくらいドキドキしました。
私はそのとき、逃げるように帰ってしまいました。

私は頭が悪いから、先生の何気ない態度も、私は大げさに受け取ってしまいます。
ふとしたことで、下の名前を口に出されただけで
腕を掴まれただけで
私の前で一人称が違うだけで
先生の秘密を託されただけで
そんなことで私は舞い上がってしまいます。

先生は、今でも私のことを大切な生徒として心配してくださります。
せっかく大切に思ってくださっているのに、それを裏切るように私は先生を慕っています。
そのくせ、素直になれない、愛想のない生徒です。
本当に駄目な生徒でごめんなさい。


せめて嫌われないように、良い生徒でいようとしたけど私には無理でした。
どうしても、私は先生のことが好きなんです。