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じいちゃんさまへ  (nより)
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じいちゃんへ


天国に行ってから2年位かな。

血の繋がりも無い、
ただの隣の家に住んでいるじいちゃん。
何時も明るく元気に話をしてくれたよね。

元気過ぎて90歳過ぎても自転車乗ってるし、病気なんて無縁で、毎日散歩してるからさ、

ずっとじいちゃんが死ぬことなんて考えてなかったよ。

だからいつからか、じいちゃんが入院し始めて、
どんどん痩せていくじいちゃんを見て怖くなったんだ。

だんだんお見舞いに行くのも嫌になっちゃってさ、
行っても冷たい態度とってしまって。

でも、あれは人間こうやって死んでいくんだって実感するのが怖かったんだよ。

ごめんね。


じいちゃんが死んだ日の朝、
小学生だったけど今でもはっきり覚えてます。

学校行く前に教えてもらったもんだから、
その日の授業は身が入らなくてずっと放心状態だったんだよ。

学校が終わってじいちゃんの顔を見に行ったとき

今までに見たこと無いくらい綺麗な寝顔と肌、冷たい体を目の当たりにして

涙から何まで押さえきれなくて思わず叫んでしまったんです。

その時何か聞こえた気がして

顔をあげたけど何も無かったよ。

周りにいた親族の方や私の家族が悲しそうな表情で此方を見てるだけだったんだ。

不思議だよね。


そんなことがあってから、今は私も立ち直り
元気に学校に行ってます。安心してね。

今でも人の死体を見たり、体の話をされるのはトラウマです。

でも、誰もが皆死ぬ運命。

私が死ぬまで

どうか笑って見守っていてください。

ずっと大好きだよ。じいちゃん。






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