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前略、天に召された父上さま。さまへ  (侑より)
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去年の12月で、
父上さまが事故で亡くなられて丸30年になったんですね。

事故があった晩、担ぎ込まれた病院で…たくさんの機械をつけられて…息だけしかしてない父の姿を目の当たりにして…頭のなかが真っ白になった。言い訳をして、私だけ逃げるように家に帰り、そのまま憔悴しきって部屋で倒れ混んでしまった。
翌朝、電話が鳴り響き…田舎のおじさんから告げられた。

《お父ちゃん、死んでしまったよ》

一生かけても、悔やみきれない。
最後を看取ることができなかった自分自身。
気持ちの底に…小さな棘となって、ずっと消えなかった。

去年の祥月命日のとき、長くたちきれなかった気持ちに決別しようと思うことがあった。元気だけど…すっかり歳をとった母の姿を見て、
《残された私と姉がしっかり母上を支えなきゃ》と。

鏡を見ると、父上そっくりな体格の私がいて、感じたよ?
《お父ちゃん、ありがとう。健康な体をくれて、ありがとう。真面目な心をくれて、ありがとう。母上を大切にして…頑張るから》

最後を看取れなくてごめんなさい。

父上のゴツゴツした手のひら、大きな背中。忘れてないからね。