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君さまへ  (ゆうより)
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私は変わった。

自分のせいで。君のせいで。

ちょっと意地悪になってしまった。

うるさがられるほどに。

友だちに、ウザイと言われるほどに。

本当は、誰にだって優しくしたいのに。

戻れなくなってしまった。

無邪気なままで、居たかったのに。

あの日から。

自分にしか見えない殻に閉じこもり。

笑えなくなった。

『笑う』って、どうやるんだっけ。

唯一、その殻から出られる時は。

君とだけ。

新しい人に会うと。

感情さえ、無くなる。

昔の自分は、どこか遠くへと行ってしまった。

追いかけたいのに。

足に付いている枷が。

八方を塞ぐ壁が。

私を前へと行かせない。

後ろに行くことも許さない。

でも。

そこが暗闇だとしても。

君という光がある限り。

私自身を。

私は見失わないで済む。

『人生に、必ず壁はある』

そう人は言うけど。

それを乗り越えられない人は。

どうすれば良いの。

私の『初恋』という名の壁は。

どうも、乗り越えられそうにない。

『たかが初恋じゃないか。いつか忘れてしまう初恋じゃないか』

そうだけど。

そうだけど。

そうに決まっているけど。

でも……。

後二年。

長くて短い残り時間。

私の初恋は、そこで終わりを告げる。

悲しいけど。

苦しいけど。

後少しの辛抱。

報われない初恋は。

どちらを選ぶ。

私にとって嬉しい結果だとしても。

あの子にとっては、悲しい結果。

私にとって悲しい結果でも。

あの子にとって、嬉しい結果。

それなら、後者を選ぼう。

別に、君のことがそんなに好きでもない訳じゃない。

大好きだけど。

できるのなら、ずっと一緒に居たいけど。

誰かが、悲しい思いをするのなら。

私は、潔く諦める。

自分勝手な理由で。

誰も傷つかないでほしい。

そうすれば。

昔の私は、戻ってきてくれそうだから。

これも、自分勝手な理由だよね。

ごめん。

ごめんね。

君に似合う人は、きっと私じゃない。

誰か、違う人。

予想だけど。

私と君は、これから特に接点も無く。

昔の友だちとして。

「ああ、そういやあんなヤツ居たな。」

そう思うぐらいの関係になり。

忘れられていく。

私だって、きっとそう……。

最後、にはならないとは思うけど。

ありがとう。

ごめんね。

普通によろしく。

二年たったら、さようなら。

本当に、本当に。

大好きでした。