結婚奮闘記

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深夜の告白

初めてのメールは、メルアドを渡した日の夜に届きました。
3泊した旅行中、夜になると彼からメールが届き、それに私が返事を返すという形でメール交換が続きました。
メールの中身は「明日も頑張りましょう。」というような当たり障りのない内容でした。
昼間、顔を合わすとお互いメールのことには触れないので、それが秘密を共有しているみたいな変な感じでした。

そして3泊した後、また飛行機の中でおしゃべりをして帰ってきました。

帰ってきてからもメールのやりとりが続きました。
仕事の時のピリピリした印象とは違って、彼のメールは楽しくて優しいものでした。
私の中の「冷たい人」という印象は消えつつありました。
そしていつしか彼からのメールが待ち遠しくなりました。
メールの返事が来るのを待ちきれなくて、お風呂の外に携帯を置いてお風呂に入ったこともありました。
「いつから」とはっきり言えないけれど、私は彼に惹かれていました。

そして旅行から帰ってきて二週間後。
その頃にはメールの内容はすっかりお互いの私的なことになっていました。
その日、私はふとしたことから、以前、代表で授業をしたときに彼に言葉をかけられたことを思い出したのです。
そのときのお礼が不意に言いたくなりました。
きっと彼にとっては些細なことだっただろうけれど、私にとって彼の言葉はとても影響力があったからです。
そして飛行機の中では上手に言えなかったけれど、机の上に置いてくれたメモがとても読みやすくて感動したことも一緒にメールに書いて送りました。
すると返事がすぐに返ってきました。

『すごく良く覚えてるよ。あのとき何か言わなくちゃって思ったけれど、言うチャンスがなくて、いざ言えたらたいしたこと言えなくて格好悪いなって思ってた。
メモはね、何度も何度も書き直したんだ。
直接だとうまく話せないのは分かっているから。
何回も紙を捨ててたから隣の席の先生に変な目で見られた。
そして、あげはさんの書いてくれた返事はまだちゃんと持ってるよ。
机の引き出しのなかにしまってあって、こっそりたまに見てる。』

それを読んだとき、呼吸が一瞬とまりました。
そして私の中で「欲張りあげは」が顔を出しました。

私は彼のことが好き。

それは急にわき上がってきた強い強い想いでした。
その気持ちが膨れあがって窒息してしまいそうでした。

今、伝えなくちゃ。

彼のそばにいたいって伝えなくちゃ。
決心が鈍らないうちに。

私は震える手で送信ボタンを押しました。



あげはの結婚体験談1月18日



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