突然の出来事

 それは1月半ばのことでした。
 
 当時、私は劇団に入っていて、公演を一週間後に控えていました。
 毎日の仕事と毎日遅くまでの練習。
 彼に会う時間はほとんどありませんでした。
 その日は土曜日で私は朝から劇団の練習に行くはずでした。
 ところが、どんなに頑張ろうと思っても身体が重くて布団から起きあがれなかったのです。
 ふと手を見ると、そのときまで全く気づかなかったのですが、両手の爪が欠けてガタガタになっていました。
 私は昔から頑張りすぎてしまうことがあって、自分の身体や心の調子を考えられないことがあります。
 そのときも私の身体は限界ぎりぎりで悲鳴をあげていたのです。
 急に涙が出て止まらなくなりました。
 どうして今まで普通にしていられたのか分からないくらい、実は心も辛かったのです。
 そして私はその心の辛さを見てみないふりをしていたことに気づきました。
 
 辛いと意識してしまうと動けなくなるから。
 誰かに甘えたくなってしまうから。
 そして、一番甘えたい彼には迷惑をかけてしまう気がして甘えられない。
 だから、自分は大丈夫って思っていたのです。

 でも、気づいてしまったそのとき、私はもう耐えられなくなって今までせきとめていた想いを全部、彼にメールでうち明けました。

 『本当は辛かった。
 辛くてたまらなかったけれど言えなかった。』

 そうメールをして、私はどこかで期待していました。
 彼が優しい言葉をかけてくれるのを。
 でも返事が来なかったのです。

 そして、それから彼からの連絡は途絶えたのでした。
 メールをいくら送っても、電話をいくらかけても、一切連絡が取れなくなってしまたのです。  

あげはの結婚体験談1月26日