恋人以上結婚未満

苦しかった一ヶ月を越えてから、私は彼に素直に甘えられるようになりました。
このときのことがあったからこそ、私は彼と絆を深めれらたのだと思います。
今度こそ、二人で歩いていく未来が確かにイメージできました。
彼はけして言葉が多い人ではないのですが、ときどき心に響く言葉を言ってくれることがあります。
危機を越えてからの彼は、たびたび私との未来を口にしてくれました。

彼とまた戻れたことに心から感謝していた私でしたが、付き合いだして2年を迎える頃、漠然とした焦りを感じるようになりました。
それは彼の口にしてくれる二人一緒の未来、彼と結婚するときがいつ来るのかということでした。

彼は本当のことしか口にしません。
その場のノリや雰囲気で軽く想いを言う人ではないのです。
だから、いつか彼と結婚する未来が必ず来ることを私は信じていました。
そのことに不安はなかったのです。
でも、そんな慎重な彼だからこそ、「いつ」ということをなかなか口にしてはくれませんでした。

そして付き合って3年がたつと、私の焦りはもう漠然としたものではなくなりました。
30歳までに結婚したいなと考えていたボーダーラインはいつしか越えてしまい、友達が結婚していきます。
それまで恥ずかしながら、「結婚を焦る女にはなりたくない。」と思っていた私が、気づくと毎日「どうして私は結婚できないのだろう。」と考えていました。
夜、一人で部屋にいると泣けて仕方なかったのもこの頃です。
プロポーズされない自分に価値はないのかなとまで思い詰めていました。
彼といてとても幸せなのに、その一方で不安と不満を抱えた自分がいる。
その気持ちを耐えきれなくなって良く彼にぶつけました。
そのたびに彼は「大丈夫。」とは言ってくれるものの、やっぱり明確に「じゃあ、いついつに。」とは言ってくれません。
私がどんなに泣きわめいてもたじろがず、すべて受け止めてくれる彼の優しさに感謝しながらも、彼の慎重さにイライラして、自己嫌悪に陥ることの繰り返しでした。

今、冷静に振り返ると、当時の私はすべて「自分目線」だった気がします。
彼と一緒にいたいという気持ちだけは強くありましたが、それだけでした。
結婚は生活していくこと。
二人で生活をしていくには私は「一緒にいたい」気持ちの他に、もっと考えなければいけないことがあったのです。
当時の彼は私のそんな欠けている部分に気がついていたのかもしれません。

恋人以上結婚未満。

「未満」がいつ取れるか分からないけれど、彼が大切なことに変わりはない。
だったら、せっかく会える日を泣いたり文句を言ったりせずに「今」を楽しもう。
まるで憑き物が落ちたようにそう思えたのは去年の暮れのことでした。

そして清々しく迎えた新年。
話が一気に進むことになるのです。

あげはの結婚体験談1月28日